「OZAWA MOTOHARU -オザワモトハル- 」土岐市の陶芸作家・小澤基晴さんの器と出会い、迎え入れ、器との向き合い方が変わった話。
食器?100均で買えばええやん
っと言うのが約1年前までの筆者の考えでした。
確かに100円均一のお店で、コスパの高い食器を購入できるのは事実。
従って一概にそれが ”良くないもの” とは言えない。
使う方のライフスタイルや価値観、好みに適合しているのであれば間違いなく ”良いもの” ですから。
遡ること4年前の夏。
筆者の生業の一つとして、ウェブ制作や写真撮影があります。
顧客の商品を用いた調理実例として4年前、料理研究家のスタジオにて撮影を行わせていただいたことがあります。
その中で撮らせていただいた一つが、こちら。
たらこパスタに盛り付けられていた器が、最初の出会い。
が、この時、こちらの器が土岐市に工房を構える作家、小澤基晴さんのものだとは露知らず、年数を過ごすことになります。
明らかに大量生産のものとは違い、手に触れた瞬間、吸い付くような温もり。
誰がどんなふうに作ったものかさえ知らないにも関わらず、なぜかその作り手の繊細で優しい心を感じました。
料理家のパスタを引き立ててやまない、ブロンズの器。
撮影用のお皿を用意してくださったのは、料理研究家さんです。
数ある素敵な器がある中、このブロンズ釉の深皿だけが印象強く残っていました。
宣材写真:日吉機械化営農組合 https://hiyosikogen.jp/
ハッシュタグ #土岐市のグルメ
それから年月が過ぎ、何気なくリーチした Instagramハッシュタグ #土岐市のグルメ であの素敵なブロンズ釉薬の器と再会!
えぇっ!
アノ器、土岐市の陶芸作家さんの物だったんだっ!
と衝撃を受けました。
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この器が欲しい!
そして、この作家さんが、どんな方なのか調べもせずに「直接買いたい!」とDMを送ってしまったのも今となっては恥ずかしい思い出。(無知って怖い)
ちなみに、多くの作家さんは普段から工房にて作陶に専念されていたり、遠方の個展などに在廊(出かけられたり)されている為、直接伺うのはNG。直売もされない方が多く、個展や販売店を通じて購入するのが一般的です。
陶芸作家:小澤基晴とは。
小澤基晴(オザワモトハル)さんは、岐阜県土岐市に工房を構える陶芸作家。
- 東京生まれ、東京育ち。
- 陶芸体験をきっかけに作陶の道へ。
- 多治見市にて陶芸を学び、下積みを経て、土岐市に工房を移転。
色彩豊富で魅力的な器は、和洋折衷どんな料理も惹きたて、国内外問わず多くのファンを魅了している。
小澤基晴blog
http://hal1121.blog45.fc2.com/
小澤基晴Instagram
https://www.instagram.com/ozawa_motoharu/
こちらmacaroniさんの紹介記事もおすすめ
https://macaro-ni.jp/56033
Instagramでは、多くの料理が小澤さんの器で盛りつけられ #小澤基晴 では7万件に突入。
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直近の個展は名古屋開催!
全国を飛び回る小澤さんの個展は遠方が多いなか、直近4月の開催はなんと名古屋!
予約不要の開催日もありますので、器好きの方はぜひチェックしてみてください。
▼個展会場 Hase ギャラリーさん公式サイト
https://hasegallery.wixsite.com/hase
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稀少で価値の高い小澤さんの器。
大量生産ができない作家さんのお品=作家モノは、一つ一つが手作りでどの品にも魂が込められています。
そして、SNS時代の昨今において ”写真映えする器” としても小澤さんの器は人気があり、需要に供給が追いついておらず稀少で価値が高い。
現実的に小澤さんの器は販売価格の倍額で転売されることもある為、個展では予約制が多い。
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普段は遠方の個展に出店されている小澤さん。
2023年3月に土岐市で開催された、セラミックバレークラフトキャンプでは小澤さんの出店表明があり嬉しかった。
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昨年の様子から、もしかして・・・と思っていましたが、まさか地元出店をされるなんて!
初日の予約が取れて、欲しかった器も数点購入。
順番待ちの間、どんどんと売れていき、その人気さを目の当たりにした。
そして、ファンの方にお話を伺いました所、この日の為に関東から足を運ばれたとのこと。
こちらの大人気8寸深皿(ぐるぐる)も沢山並んでましたが、早くに完売でした。
同じ地元に居ながらも、初めてお会いして話すことができたことも戦利品にまつわる思い出。
器と同じように、相手を惹きたてる落ち着きと静かさ。
優しくて繊細な感じも見受けられ、小澤基晴さんという人柄自体が器にも表現され形成しているんだなと納得。
先月、土岐市で開催されたセラミックバレークラフトキャンプでゲットできた、小澤基晴さんの飴釉マグカップ。
サイズ違いで2種類揃った♪https://t.co/fnlDDmUNjt pic.twitter.com/pZ2loSD0jT— ときをかけるやまだ™️®️ (@tokioxyamada) April 8, 2023
こうして作家さんと直接会って、お話しをして、器という作品(分身)を買わせていただくことはとても貴重であり、その本質を裏付けるにとっておきの機会。
気に入った器のことをより知ることができて、もっと(器や作家さんを)好きになれるんじゃないかな。
個展と聞くと、敷居が高くて一歩踏み出す勇気がいると思いますが、こうしたイベント出店の時だと行きやすいかと思います。
綺麗すぎない色。
翡翠、ブロンズ、ゆかり、淡黄、すみれ、粉引、飴釉・・・
小澤さんの器に使われている釉薬は、ご自身が研究に研究を重ねて生み出された唯一無二の色。
自然界にある揺らぎを色彩化したかの様なアースカラーであり “きれいすぎない色” とご本人も仰られています。
楽しい時は明るく盛り立て、
寂しい時には、そっと元気付ける。
使う人の心に呼応し、
寄り添ってくれる変幻自在の表情は、
多くのファンを魅力してやまない。
それは、自然界にある彩りでありながら、料理自信を惹きたてる色。
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中でも筆者、お気に入りは翡翠(ひすい)の釉薬。
光の当たり方、盛り付ける料理によっても大きく表情を変える。
マクロで見るとこんな感じ。
次にブロンズ釉薬。
太古の土器や土偶ってこんな感じなのかな?って思わせるような、ヒトの遺伝子に語り掛けてくる色。
フチに掘られた筋掘りを鎬(しのぎ)と言いますが、一つ一つ手作業で掘られていて、小澤さんの几帳面な性格やセンスを質感で感じられる。
そんな小澤さんの存在を、この1年を通じて知った筆者。
この土岐市にも多くの陶芸家さんがいらっしゃる訳ですが、小澤さんご自身、控えめな性格とのことで地元での露出は少ない。
地域の各種組織や団体に属していても、その名を知らない方も同様に。
かくいう筆者でさえも、1年前まで「食器は100均でええやん」レベルだったこともあり(地元に詳しいつもりだったにも関わらず)こんな素敵な陶芸作家さんが地元に工房を構え、全国で有名な方だと知らなかった。
料理を惹きたて、写真が映える。
筆者も、調理された料理や、テイクアウトグルメ、スイーツ、はたまたスーパーで売っているお惣菜やお菓子などを、小澤さんの器に盛ってみたが120%・・・いや200%写真が映えることを実感している。
例えば、この8寸深皿(通称:ぐるぐる)に、ボンカレーを盛ってみたのですが、まるで別物。視覚的、触覚的な変化だけのはずなのに、味わいも格段に良くなるので不思議。
コーヒーブレイクもまた一段と豊かに感じます。
カヌレをブロンズ釉の4寸小皿に。
以下の写真からは、小澤さん以外の器も映っています。
子どものお菓子。
地元ベーカリーのパン。
カフェでテイクアウトしたケーキ。
家庭料理。
春の山菜。
コンビニのうどん。
コンビニの蕎麦。
餃子の王将テイクアウト。
ちょっと生活感出ててすみません。あと割れたお皿とかも。
器選びが楽しくなった。
日常的に小澤さんの器を使っており、多くはスマホで撮っていますが、例えばスーパーやコンビニで買ってきたお惣菜やテイクアウト料理を容器のまま食べることが、まず無くなった。
理由は、盛り付ける器が変われば、見た目も味わいも変わるから。
それに、自然と器選びも楽しくなり、少しずつだと思いますがテーブルコーディネートや配色、撮影のセンスも磨かれて来たのかなって思います。
皿洗いが楽しくなった。
このように作家さんの器をガンガン普段使いしている筆者。
日々使う様になって、もう一つ変わったことがあるんです。
それは、
食器洗いが楽しくなった。
普段洗い物は、一切合切を食洗器にいれてしまう訳なんですが、作家さんの器は食洗器に対応していない(推奨していない)ケースも多く、手洗いが間違いありません。
文明の進化した現代、食器の手洗いを面倒くさいと思う方が大半かと思われますが、作家さんの器の場合、これが案外苦にならないんです。
きっと、洗いながら手に触れることで、作り手の想いが何となく伝わってくるからだと思います。
鎬の深さ、ハマのカタチ、取っ手、口当たり、同じカップやお皿でありながらも、それぞれに微妙な違いを感じられる。機械では作れない、表現できないディティールにこそ作家さん自身の性格や人柄が現れていたりして、まさに分身かなと。
使えば使うほど、虜になっていく気がします。
もちろん量産品にも良さはあります。
かと言って作家モノ以外がダメでもないんです。
コスト、安定した形状と色、大量生産が可能など。
使い分けがあっても良いと思います。
ここ土岐市の美濃焼メーカーでも、安くて高品質な陶磁器が沢山販売されていますから。
自分がそうであったように、料理を美味しく撮るため、SNS映え、食器集めが好き、など色々な理由があっても良いと思います。
ぜひ地元の方、料理好きの方、飲食店経営の方、皆さんにも色々な器を見て触れて、使ってみて貰いたいですね。
ここ岐阜県東濃地方は、焼き物の一大産地。
そして、岐阜県東濃地方は多くの窯元、作家さんが集うエリアです。
せっかくなら、この地元に住むメリットを享受してやろう!そう思ったのが、ちょうど1年前の春。
っという訳で、
2023年も土岐美濃焼まつり開催!
2023年5月GW連休も日本三大陶器まつりの一つ、土岐美濃焼まつりが開催します!
地元内外、多くの窯焼き、メーカー、商社、そして作家さんも出店されます。渋滞は必至ですが、ぜひお楽しみください。
※小澤さんは出店されません。
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2023年の出店一覧は、織部ヒルズ公式サイトにて
https://www.oribe-hills.com/
コロナによる規制も緩和され、多くの陶器市が再開されます。
どれも魅力的で楽しい陶器市。ぜひお立ち寄りください。
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作家さんの器が割と多く置いてある地元スポット。
地元のすべてを回った訳ではありませんが、筆者が実際に歩いて見てきた場所です。ご参考ください。
※リンクは各HP、SNSへジャンプします。
- セラミックパークMINO
常時販売スペース以外に美濃焼フェアも開催。 - PRODUCTS STORE
窯元、作家とフロアに分かれた器専門店。 - 株式会社 織部(旭ヶ丘)
多治見市、名古屋、東京に拠点を置く、美濃焼総合商社。 - TOKI MINOYAKI イオンモール土岐内
ふるさと納税活用でお得に買えます。 - ハナタロウ商店
多治見市・本町オリベストリートにあるセレクトショップ。 - THE GROUND OF MINO
多治見市・本町オリベストリートの複合商業施設。4/28開業。
小澤さんの花瓶が展示されてます。
そんな人気の高い小澤さんの花瓶が多治見市・プロダクツストア2Fにて展示されています。
1階には地元窯元さんの量産品の販売。
2階には作家さんの品が販売されており、企画展なども定期開催されています。
県内外の作家さんも取扱うプロダクツストアさん、ぜひ公式Instagramもご確認下さい。
https://www.instagram.com/_products_store/
2階のガラス窓側に飾られた小澤さんの花器。
薄紫色のゆかりの釉薬で彩られた花瓶は非売品ですが、営業時間内ならいつでも見ることができます。
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