土岐市発『ミノヤキセンパイ』と言う美濃焼PRの為の若手陶磁器クリエイターズ!メンバーの一人 、アサ佳(ツチノネ工房)さんの工房へ行ってきました。
土岐市発『ミノヤキセンパイ』という作家集団
2015年~2018年にかけて土岐市観光協会×プロモーション会社とのタッグによって秘密裏(うそ)に結成された美濃焼PRの為の若手作家集団、ミノヤキセンパイをご存知でしょうか?
ミノヤキセンパイ公式サイト
http://minoyaki-senpai.jp/公式Facebookページ(アーカイブ)
https://www.facebook.com/minoyakisenpai/
作品もプロモも良かった、何よりメンバー全員が真剣だ。
最初に行っておきますが、決してディスっている訳でありません。
お世辞にも地元では知名度がなかったことには理由があって、全国各地へ美濃焼のPRで駆けまわったり、異業種とのコラボなど、その活動は地元ではなく他県へ向いていた為に起こった現象である。
実際、ぼくは結成当時からこの”ミノヤキセンパイ”を応援してましたし、可能性を感じていましたので、偶然にもそのメンバーのひとり「アサ佳(あさか)」さんと繋がれたことを嬉しく思い、ブログ投稿させていただくものであります。
アサ佳さんは、妻木町に工房を構えるいち陶磁器作家
ミノヤキセンパイというメンバーでありながらも、本来は土岐市妻木町に工房を構える一人の陶磁器作家である。(決して、ミノヤキセンパイで生計を立てている訳ではなくほぼボランティアである)
アサ佳
アサ佳さんは、埼玉県朝霞市(あさかし)出身。作家名は出身地が由来。
大学を卒業し、陶芸教室での体験から、この道に惹かれ美濃焼の里、土岐市へ移住。セラミック(磁器)を用いた独自のセンスで創られる「ミナモノモアレ」シリーズは見る人の目を奪う。
美濃焼くるくるによる記事
https://www.minoyaki-kurukuru.com/fureru/miryoku/interview01/
そんなこんなで工房を訪ねた
先に紹介したミナモノモアレカップを見て、「すげぇ!コレどうやって作ってるんだろう?」なんて思っていたら、工房を訪ねていました。
アサ佳さんの工房「ツチノネ工房」は、妻木町の小高い高台にある。
普段は、作品作りや展示会への出展などに勤しんでいらっしゃいますが、事前にアポイントが取れれば見学も可能だそうです。
ツチノネ工房 公式サイト
https://www.tsutinonestudio.com/
こちらが主に白色のものを作る部屋
アサ佳さんの作品は白色を基調としたもの印象深いのですが、それ以外にも黒色(暗い色)の物も作られていらっしゃいます。
工房には主に2つの部屋があり、作品によって部屋を使い分けていらっしゃいました。
アトリエと呼ぶにぴったり
窓の奥には綺麗な新緑が映る。秋になれば、紅葉も楽しめるのだろう。四季の移り変わりを愛でながら作品を作っていらっしゃる様子がうかがえる。
〇〇の為に作る、オリジナル作品も。
電気窯の上には、四季桜をイメージしたオリジナルのミナモノモアレカップが並んでいました。これはとある場所へ提供する為のオリジナルカップ。(撮影許可、掲載許可得てます)
サンプル品や今までの作品が。
普段ここまで作品が置いてある状況は珍しいとのこと。いつもは展示会へほとんどを持って行ってしまう為、この工房に作品は置いていないそうです。
こちらは黒色(暗い色)の部屋で作られた作品。
骨骨ロックを発見!
工房の隅には、180cm近くあるらせんの物体を発見!思わず脳裏で「ホーネホネロック♪(ホーネホネロック)」が流れる。
何層にも重ねられたS字のパーツ。セラミックで作られており、一つ一つが精工なパーツで組み上げられています。
セラミック(磁器)ならではのスタイリッシュで都会的な風合い。
骨骨ロックはすごいものだった!
一見「なんだ??」と思われるこの作品は、実は「ミス・グランド・インターナショナル」の日本代表へ進呈される美濃焼トロフィーの原型。なんでこんなすごいものが無造作に置いてあるんだ・・・(汗)
土岐市ホームページでも取り上げられている
https://www.city.toki.lg.jp/docs/12096.html
幾つか、買わせていただきました。
今までにも気になって探していたのですが、アサ佳さんの作品が買える場所を土岐市で見たことがありません。
実際は、展示会などでの販売がほとんどで、ここらでは置いていないそうです。今回は少し無理を言って、置いてあった作品を幾つか買わせていただきました。よって少しだけ紹介させていただくとする。
シラカバシリーズのウィスキーカップ
アサ佳さんのInstagram(https://www.instagram.com/asaka.ceramic/)を見て、気になっていたウィスキーカップ。ロックに最適だ。
さっそく使ってみましたが、このランプに映った表面とか陰影とかえろいです。←美しいと怪しいの中間的な意味で
ちなみに、テラスで飲んでます。深夜0時。外は10℃以下でくそ寒いんですが、この映えを見ているとうっとりする。
こうしたハレーションもモノにしてしまうカップの存在感。
これは作家モノ(陶芸作家さんが作った陶磁器)だから成しえるオーラとも言える。決して酔って目がくらんだ訳ではない。
少々ザラりとした手触りは、汗をかいたカップの滑り止めにもなり使いやすい。
ロックグラスが余裕で入る口径。
たまにはこうして一人、夜空の下で飲むのも悪くない。。。
ミナモノモアレのショットグラス。
こちらはジンやラム、ウォッカなどスピリッツを飲むのにちょうど良さそう。
こんなランプシェードも
アサ佳さんの作品は、食器に留まらずアート作品にも及ぶ。
こちらの素敵なアート作品、無理を言って買わせていただきましたが、闇夜を照らすのにぴったりなランプシェードに早変わり。
なんちゃって灯りの夕べをお楽しみいただけます。
写真は、キャンドルに火をつけてますが危険なので注意。繊細なセラミックなので、この場合LEDキャンドルがオススメです。
ウィスキーが進む⇒塩味が欲しい⇒ピザを焼く
深夜0時過ぎ。シラカバのウィスキーカップのえろさに魅了されウィスキーが進む。そしてピザを焼く。
冷凍食品のピザだけど、アウトドア用のガスグリルで焼くと美味しそうでしょ?
闇夜に一人、酒を飲み、ピザを食べる。
辺りは真っ暗。ぽつんと灯るランプシェードの光に照らされアサ佳さんの作品を愛でながら酒を飲み、ピザを食べる。。。
そしたら、腹が減る。ラーメンを食べる。もうデブデブやん!
そんな不摂生な食事にも、アサ佳さんのウィスキーグラスは”映え”を残してくれる。
ウィスキーには、いぶりがっこがベストマッチ
ウィスキーのおつまみには、秋田名産のいぶりがっこのマリアージュが素晴らしい。そして、このお皿もアサ佳さんの作品「雪輪プレート」。
洋菓子を盛るに最適な、レトロモダンでオシャレなデザインにも関わらず、いぶりがっこを盛るというなんたるか。
そんな力業にも応えてくれるのが、アサ佳さんの作品の新境地なのかもしれない。。。と適当なことを行ってみる。
美濃焼は「こうでなければいけない」はない!
一見、美濃焼と聞くと”土モノで織部や黄瀬戸、志野”という伝統工芸のイメージがありますが、実際の定義は「美濃で作られたらぜんぶ美濃焼」である。
だから、100均のマグカップだって、地元で活躍される作家さんのものだって、国宝級の陶芸人だって、この地元で作られればすべて美濃焼である。
そこに「こうでないといけない」っていう余計な定義はなく、アサ佳さんの作品ようなオシャレで繊細、スタイリッシュで都会的な作品も美濃焼である。
これは”アニメソング”というジャンルにも同じことが言えよう。アニメで使用された曲であれば、邦楽、洋楽、ロックにテクノ、ジャズにラップ・・・なんであろうがアニソンである。
好きを一心に人生の道を選択する(切り開く)人こそ先輩。
アサ佳さんは、埼玉県から、遠くこの土岐市の美濃焼文化に惹かれて移住を決めた一人。常識やルールに囚われることなく”好き”という確かな気持ちだけを頼りに、一心不乱に人生を歩む人。
それは、本当の意味での美濃焼移住の先輩= ミノヤキセンパイ なのだろう。そう思った。
ツチノネ工房公式サイト
https://www.tsutinonestudio.com/
アサ佳 公式Instagram
https://www.instagram.com/asaka.ceramic/