※当記事には、蜂や幼虫の映った写真が掲載されています。苦手な方は閲覧ご遠慮ください。

 

ヘボまつりに行って来ました。

岐阜県東濃地方と言えど範囲は広く、筆者の住む土岐市から車で50分近くかかる恵那市は串原町。

この町で、11月3日(文化の日)に恒例となっている「ヘボまつり」に立ち寄ってきました。

 

まず「ヘボ」ってなんぞ?

そう思われる方も少なくないと思います。

筆者も幼い頃、下の様な看板を見ては「ヘボってダメダメなやつのことやんね」なんて思っていました。

(写真は、2024年 八百津町で立ち寄った後藤食品さんのもの)

「へぼ」とは、クロスズメバチなどの幼虫のことで、いわゆる蜂の子を意味します。

昔(昭和の時代)は食べるものが現代のように豊和でなく、ヘボは貴重なタンパク源だったと聞きました。

今でこそ、へぼは高級珍味。

ヘボ飯やヘボの甘露煮など、昭和世代の親世代には特に ”昔懐かしい味” として好まれているそうです。

筆者も昭和世代ですが、どうもこのビジュアルが得意ではありません。

食べてしまえば、美味しいんですけどね・・・

 

農林水産省による岐阜県の郷土料理の記事
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/area/gifu.html

 

 

会場までの移動は、シャトルバス利用 or 徒歩。

くしはら ヘボまつりの会場は、ささゆりの湯の敷地内になりますが、現地に来場客用の駐車場は無く、串原小学校が駐車場になっています。

駐車場は無料で、十分な広さだと思います。(写真は、午前9時半過ぎ)

無料シャトルバスの乗降場も、串原小学校になっています。

時間帯に寄っては一度の便で乗り切れず、次のバスを待つ感じでした。

筆者と同行者は、バスは利用せず徒歩で会場まで向かいました。

 

「歩くと20分くらいかね」っと聞かされましたが、なんのその会場まで普通に歩いて10分でした。

日頃の運動不足の解消の為にも、串原の新鮮な空気を吸う為にも徒歩で十分。

会場と小学校の交差点には、誘導員が駐留してくださっています。

この緩やかな坂を登ったら会場です。

時刻は、10時前。

串原小学校から徒歩10分で現地到着。

まず最初に目に飛び込んで来たのが、この警告看板!!

まぁ、蜂アレルギーの方は来ないでしょうけど、もうこの会場に入った時点で クロスズメバチが飛んでます。

しかし、完全防備のネットを装着した方から、まるで普段着の方と服装にギャップがあります。

蜂の巣の取り出しがはじまっていました。

時刻は、10時。

会場入ってすぐ、ビニールテントの前には、持ち込んだ蜂の巣箱を積んだトラックがコンテストの順番待ちをして並んでいます。

出品できる巣は、一人一巣。

巣には、受付票が貼り付けられていて、どこの誰のものか書かれています。

で、巣箱を見ると・・・

おぉ~クロスズメバチ、おるやん。

中には、自然界に寄せた飾り付けの巣箱なんかも。

アクリル板で中の様子が見えるようにした巣箱も。

あ~おるね。クロスズメバチがいっぱいおるね。

ビニールハウスの中では、ヘボの巣コンテストに出品される方の巣の取り出し&計量が行われていました。

当然、中に入っている方は完全防備の状態。

巣に煙幕をかけて、巣箱の中の巣を取り出す作業ですから、さぞクロスズメバチも攻撃的になっていることでしょう。

カメラを構えた方もいらっしゃったので、きっと防護服を着れば中での撮影なんかもできるのかもしれません。

次第に巣箱から逃げて出たクロスズメバチがビニールハウス内に籠る。

クロスズメバチを吸い込む為の掃除機が活躍していますが・・・

トラックが出る時、外に解放されるクロスズメバチも多数。

 

会場内を普通に飛び回るクロスズメバチ

同行者にピタリと止まったクロスズメバチ。

来場客の背中や頭にとまるのは当然で、中には、服の中に入った方なんかも見かけました。

クロスズメバチは、大人しい性格でミツバチに近いそうです。(刺すと自分が死んでしまう)

振りほどいたり、握ったり、よほど刺激をしなければ刺さないらしいです。(ほら、こんな感じ)

 

巣の販売もはじまっていました。

巣の取り出し→計量の後、巣の販売も賑わっていました。(購入希望者は事前受付が必要)

こんな感じで袋に入れられた巣がズラリと。

テープに書かれた数字は、巣の重量。

重量によって金額が決まります。

 

ヘボ五平餅は大人気で大行列!

テント市には、ひときわ長い行列がありましたが、

みなさん、ヘボまつり定番の「ヘボ五平餅」を求めて並んでいました。

焼いても焼いても、次から次へと注文がはいる。

待っている間にも、香ばしい五平餅の香りが、、、

時刻は10時半過ぎ。だいたい30分並んで買えました。

パッと見は、よく分からないヘボの存在ですが・・・

「あぁ~これ、頭やね、尾やね。」っとそんな感じ。

でも、焼き立てでアツアツのヘボ五平餅の味は抜群!(要は気になる人は凝視しちゃだめってこと)

同じく串原町にある、ハム工房「ゴーバル」さんの出店もありました。

ゴーバルさんの公式サイト
https://gobar.shop-pro.jp/

定番のバジルと、ビストロをオーダー。肉汁たっぷりで美味しかったです!

他にも、海藻の出店や

ヘボやヘボ飯、イナゴの甘露煮や銀杏の販売もありました。

救護室もありましたが、特に利用されている方は見られませんでした。

 

くしはらヘボまつり、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

「100%刺される」「日本一危険なまつり」などなど、事前情報にビビりながらも初めて立ち寄りましたが、結果的に刺されることもなく楽しめるお祭りでした。

曇天だった空も、次第に秋晴れとなり、会場内に流れる歌謡曲がまた陽気さに誘う。

年々、ヘボの出品も少なくなっているとか。

こうした郷土の恒例行事、そして食や生活の文化は、観光資源としても残したいものですね。